2018年8月に低炭水化物の食事(ローカーボ)は早死にするという論文が発表された。

英国のLancet の姉妹誌、Lancet Public Healthでの公表。

本当にローカーボ(糖質制限)は早死にするするのか?

ローカーボが早死にする記事と元ネタは?


2018年10月6日に目にした記事が以下。

低炭水化物ダイエットで「寿命4年縮む」、ケトジェニックも「糖尿病に……」 


ローカーボは平均83歳から79歳に、4年寿命が縮むという記事。

元ネタはこちらの論文だ。



アメリカで行われた観察研究の結果から4年の寿命短縮が導き出された。

論文によると、現在あなたが50歳だとして、ローカーボの食事をこの後ずっと続けると、平均であと29年で死亡すると計算されたとある。

ぼくらに当てはめられるかどうかは、人種の観点で怪しい。

研究対象は、白人が7割強、黒人が3割弱、アジア人は1%未満だった。


アジア人、日本人のデータはないの?


同じ論文内にあった。

他の研究結果と合わせて、メタアナリシスを行っていた。

疫学研究一つ一つは、大規模といっても限界がある。

例えば、10万人対象といったら大規模だが、日本全国一億人以上いることを考えたらたった1000分の1。

だから、公表になった後に、似ている研究を合わせて分析することが行われる。

これがメタアナリシス。

メタアナリシスに日本のデータが参加していた。その名もNIPPON DATA 80。

代表的な大規模観察研究の一つ。

元論文はこちら。




NIPPON DATA 80では、少なくとも、ローカーボが死亡のリスクにはならなかった。下図のB欄のNakamura et al.がNIPPON DATA 80。

B欄のもう一つの研究結果は、白人だけでなく、東アジア(中国)、南アジア、中東アジアが含まれていた。

A欄はローカーボが死亡リスクとなった研究結果。白人が中心の研究対象。



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ローカーボが死亡のリスクにならず、ハイカーボがリスクになったDehghan et al.の論文はこちら。


まとめ

日本人のぼくらにとって、今回の結果は、知っておいてもいいが、参考にはならないと言える。

なぜかは分からないが、白人は一様にローカーボで死亡リスクが高まるのに対して、日本人や他のアジア人ではローカーボでは死亡リスクが高まらない。

遺伝子型の違いと、ローカーボの質、置き換えタンパクの由来、動物由来か植物由来かだろうか。

植物由来のタンパク質と脂質で置き換えると死亡リスクは減少する。

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最後に大事なことは、研究結果は参考にはしても、鵜呑みにしてはいけない。人はそれぞれ違うから、研究方法と全く同じことをしても結果は同じとは限らない。

あなたの健康、あなたの人生は、あなたがやってみて決めること。

ローカーボですぐに死ぬことはない。試してみる価値はある。